世界最古縄文琴の音色

縄文琴サムネイル渡部佳奈子 琴の歴史

縄文琴の音色

青森県八戸市埋蔵文化財センター 是川縄文館にて試し弾きしてきた縄文琴の音色です。
10秒ほどの動画です。

 

古代の琴弾きさんから得た気付き

遺跡や博物館に行き琴をひく男子像などの埴輪に触れ、本を読み漁り、調べています。
古代人の琴の用途を知れば知るほど、やはり人の心に寄り添ったのだろうと思うようになりました。

そう思ったら、琴をひく男子像の埴輪を部屋に置き「先輩」と呼び、埴輪を作ったりもして…
眺めているうちに

私自身が福島県郡山市で東日本大震災に被災し、多くの方々が亡くなり、数千人の人々が一夜にして故郷を追われたときに何かできないか?と奏でた箏の活用の仕方と同じじゃないか!と気が付くことが出来ました。

古代人の感覚だったのか!
その時も、「悲しみを癒やしたかったから」箏を担いで行ったのでなく「悲しいね私も悲しい」と寄り添いたいただそれだけでした。

 

琴や琴ひき本来の役割

箏の本来の役目を考えるようになったのもそのためで、本来技能を競って優劣をつけたりするものではないのではないか?と考えるようになりました。

大規模避難所になっていたビッグパレットふくしまに入ったときに、3000人をこえる人がごった返しているのをみて「私は自分に出来ることでみなさんを支援しつづけたい」と話してひき続けました。

この時から私の中で箏は技術云々ではない。箏のお稽古・演奏における目標が「上達」ではなくなりました。(もちろんもっとこうひきたいこんな音がいいなどこだわりはたくさんありますが、最終目標が「上達」ではなくなったのです。)

お守りとして神が背負っていたコト
託宣を受けるときに天皇が奏でた琴
豪族のお葬式でも奏でられた琴
平安になれば、男性だけでなく女性のたしなみ
江戸時代になれば、目の見えない人の救済措置

そもそもなんのために演奏されていたのかなぁ?と考えてみますと、とてもシンプルなんですよね。 現代に近づき、欲やお金が絡むと少々面倒なことになってきています。

とても面倒な、生きづらい現代の生活において古代は癒やしです。
感覚を大事に生きていた。
その人々の心にコトや土偶・埴輪・土器を通して触れられるというのは極上の時間です。

今回の是川縄文館では縄文琴の試しひきを通して古代の人々の感性に触れ、充実した時間を過ごすことが出来ました。
箏回想士として高齢者のもとに伺うことが出来ない今、箏回想法のブラッシュアップに繋がるよう見識を深めて参りたいと思います。

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