親子で“行動する”初動対応
子どもが
「学校に行きたくない」「つらい」「無理」と口にしたとき。
まず必要なのは、
その気持ちを否定せず、受け止めることです。
けれど、ここで終わってしまうと、
状況が動かないまま、親子ともに苦しくなることがあります。
本当に大切なのは、気持ちを受け入れた“その後”です。
受け止める=放置、ではない
「そう感じたんだね」
「つらかったね」
この言葉は、確かに必要です。
しかし、それだけでは子どもは安心しきれません。
心理学では、
共感のあとに「構造」と「見通し」が示されないと、不安は続く
ことが分かっています。(Siegel, 2012)
子どもはこう感じます。
分かってもらえたけど、
この先どうなるのかは分からない。
だからこそ、
親子で一緒に“次の一手”を考えることが重要になります。
初動でやるべき3つのステップ
智慧空間では、子どものSOSが出たとき、次の3段階で整理します。
① 気持ちを受け入れる(評価しない)
正しい・間違いで判断しない
解決を急がない
理由を問い詰めない
ここでは
「感じたこと」を事実として扱うだけです。
② 状況を一緒に整理する(原因探しではない)
次に行うのは、反省でも説教でもありません。
いつからしんどかった?
どの場面が一番つらい?
体?気持ち?人間関係?
これは「原因追及」ではなく、
見える化です。
研究でも、
感情を言語化することでストレス反応が下がる
ことが示されています。(Lieberman et al., 2007)
③ 親子で“小さな行動”を決める
ここが最も重要なポイントです。
- 明日どうする?
- 今日は何を休む?
- 何だけはやってみる?
大きな決断は不要です。
小さく、現実的で、親子が一緒にできる行動
を決めます。
- 朝は一緒に玄関まで行く
- 1時間だけ学校に行く
- 行かない代わりに外に出る
行動があることで、子どもはこう感じます。
分かってもらえた
そして、ひとりじゃない
「共感だけ」で終わると、なぜ苦しくなるのか
共感は安心を生みます。
しかし、行動が伴わないと、
- 状況が変わらない
- 親も不安を抱え続ける
- 子どもは「どうせ何も変わらない」と学習する
結果として、
再び強いSOSや問題行動が出やすくなります。
だから、
共感+行動 このセットが欠かせません。
智慧空間が大切にしていること
智慧空間では、
子どもの気持ちを中心に据えながら、親が「引き受ける部分」と子どもが「挑戦する部分」を分けて考えます。
親がすべて背負う必要もありません。
子どもに丸投げする必要もありません。
一緒に動くこと。
それが、初動を「回復のスタート」に変えます。
おわりに
子どものSOSに気づけたこと自体が、もう一歩目です。
大切なのは、受け止めたあと親子でどう動くか。
その整理を、智慧空間では一緒に行っています。
この記事を読んで、少しでも心が動いた方へ
病気ではないけれど、
今日は学校に行かない選択をする日。
理由をうまく言葉にしなくても、大丈夫です。
ここは、今すぐ答えを出さなくていい場所。
話してもいい。
この記事を書いた人について
社会福祉主事任用資格を持ち、放課後児童クラブの管理者・支援員、里親、里親会の役員(事務局)として、子どもの話を日常的に聞く立場にあります。
評価や指導よりも、まず状況を一緒に整理することを大切にしています。
「少し話を聞いてみたい」という段階でも構いません。
必要な方に見学・説明の機会をご用意しています。
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