子どものSOS 小さなSOSを無視し続けた先に起きること
子どものSOS1⃣ 気持ちを受け入れた「その後」が、いちばん大事
子どものSOS2⃣ 初動を逃してしまったときの立て直し方
子どものSOS3⃣ それでも「仕事に行かなくちゃ」と思う親御さんへ
「もっと早く気づけばよかった」
「今さら何をしても無理かもしれない」
初動を逃したあと、多くの親がこう感じます。
しかし研究と臨床現場の共通見解は明確です。
回復は「初動の有無」ではなく、
“関係の修復に切り替えられるかどうか”で決まる。
立て直しの第一歩は「言い訳をしない」こと
初動を逃したあと、
親が最初にやりがちなのがこれです。
- あのときは仕事が忙しかった
- あなたのためを思って
- 「配偶者」のせいで…
- そんなつもりじゃなかった
子どもに必死に説明して自分のことを正当化しようとします。
しかし心理学では、
説明や正当化は、関係修復を遅らせることが分かっています。(Gottman, 1999)
立て直しの最初の言葉は、これで十分です
「あのとき、ちゃんと聴けなかったと思ってる」
「今は、あなたの気持ちを知りたい」
理由も背景もいりません。
まずは「姿勢」を示すことが最優先です。
子どもは「今」を見て判断する
過去の対応を悔やみ続けても、
子どもは回復しません。
子どもが見ているのは、
- 今日、話を遮らなかったか
- 今日、否定されなかったか
- 今日、一緒に考えようとしたか
です。
研究では、
一貫した小さな肯定的関わりが3〜4週間続くと、子どもの警戒心は大きく下がるとされています。(Siegel, 2012)
「解決」ではなく「伴走」に切り替える
初動を逃したあとに必要なのは、問題解決ではありません。
やらなくていいこと
学校に行かせる結論を出す
正しい方向に導く
強くする・鍛える
やるべきこと
気持ちを言語化する手助け
状況を一緒に整理する
小さな選択肢を並べる
例:
「今日はどうする?」ではなく
「今日はAとB、どっちならできそう?」
この選択肢の提示は、
子どもの自己効力感を回復させるとされています。(Bandura, 1997)
親が変わると、子どもは「試し行動」を始める
立て直しの途中で、
子どもが急に荒れたり、反発したりすることがあります。
これは悪化ではありません。
心理学ではこれを
「再信頼テスト(testing)」と呼びます。
本当に変わった?
今度も否定されない?
このときに、
- 怒らない
- 論破しない
- 距離を取らない
これを続けられると、
関係修復は一気に進みます。
一人で抱え込まないことも「立て直し」
初動を逃した家庭ほど、第三者を適切に入れることが重要です。
ただし、
- 子どもを変えさせる人
- 親を裁く人
ではなく、
- 状況を整理する人
- 親子の通訳をする人
を選ぶ必要があります。
研究でも、
親子双方の立場を同時に尊重する支援が最も回復率が高いとされています。(Lieberman et al., 2007)
立て直しは「今日から」で間に合う
初動を逃したからといって、
すべてが手遅れになるわけではありません。
今日、遮らずに聴く
今日、否定せずに受け止める
今日、小さな選択を一緒に決める
この積み重ねが、
親子関係をもう一度動かし直します。
この記事を読んで、少しでも心が動いた方へ
病気ではないけれど、
今日は学校に行かない選択をする日。
理由をうまく言葉にしなくても、大丈夫です。
ここは、今すぐ答えを出さなくていい場所。
話してもいい。
話さなくてもいい。
一度立ち止まって、整える時間です。
この記事を書いた人について
社会福祉主事任用資格を持ち、放課後児童クラブの管理者・支援員、里親、里親会の役員(事務局)として、子どもの話を日常的に聞く立場にあります。
評価や指導よりも、まず状況を一緒に整理することを大切にしています。
「少し話を聞いてみたい」という段階でも構いません。
必要な方に見学・説明の機会をご用意しています。
子どものSOSシリーズ
子どものSOS 小さなSOSを無視し続けた先に起きること
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